アフターメンテナンス
木床は定期的に適切なメンテナンスを行うことで、その性能を長く維持することができます。
下表は体育館など屋内運動施設のフロアメンテナンスモデルです。
(メンテナンス方法は教室・店舗・居宅など場所や使い方によって様々です)

中・長期的なメンテナンス
専門技術を用いた定期メンテナンス
木床のスポーツフロアの表面にはポリウレタン樹脂塗装が施されています。ポリウレタン樹脂塗料は床材の表面に強いコーティング膜を形成し、耐久性・ノンスリップ性・耐摩耗性などがスポーツ競技に適したスベリに設計されています。
屋内競技において フロアの性能は成績をも左右する重要な要素です。
表面塗装が剥げた床、滑りやすい床、擦り切れて見づらいコートライン…性能の悪い床では良い成績を得るどころか 怪我をする恐れもあり危険です。
フロア性能は正しいメンテナンスをすることで高く保ち続けることができます。ここでは 上のグラフをもとに スポーツフロアの理想的な定期メンテナンスを提案します。
※上のグラフ ……表面塗装(メンテナンスなしの場合の寿命)参照
新築の美しい床も定期的なメンテナンスを行わない場合には 10年程度で使 用限界に達してしまいます。
※上のグラフ ━━表面塗装(理想的なメンテナンスモデル) 参照
2~3年毎にポリッシャー掛+ウレタン樹脂1回塗装
10年で全面サンダー掛+ウレタン樹脂塗装工事
理想的な定期メンテナンスを施すことで、床板・下地の寿命(およそ20年)ま で高い性能を維持することができます。
※上のグラフ ━━床板・床下地の寿命 参照
床板・下地もおよそ20年で寿命となり、全面的に取り替える大規模な
工事が必要となります。機能・安全性ともに常に良好な状態を維持するためには、適切なメンテナンスを行いながら、この全面取替えの時期まで高い性能を維持し続けなければなりません。
日常的なメンテナンス
日々の正しい手入れ・ポイント

水拭きは禁止!!
日常清掃として、体育館の使用前・使用後に専用のモップによるカラ拭きを行ってください。
また、年に3~4回は日常清掃では取りきれない頑固な汚れを除去してください。
水拭きや中性洗剤による雑巾がけを行いたい場合…
の継ぎ目に液が浸み込まないよう、よく絞った雑巾で行ってください。継ぎ目に多量の水分が浸み込むと、フローリングに”反り”が生じる原因となります。ウレタン樹脂塗膜は水や中性洗剤に侵される心配はありません。

ワックス掛 厳禁!!
ウレタン樹脂塗装を施した床は日常清掃のみで
特にワックスを塗る必要はありません。
ウレタン樹脂塗装の床にワックスを塗布すると…
!塗布後1ヶ月くらいから床面が滑やすくなります!
怪我や事故の原因となり危険ですので、
絶対に塗布しないでください。
!ヒールマーク(靴でこすれた跡)が著しく付きます!
汚れが目立ち、見た目の美しさも損なわれます。
1度ワックスを塗ってしまうと…
メンテナンスの際その上からウレタン樹脂を塗装することができなくなってしまいます。ウレタン樹脂を再塗装するためには床面を研磨してワックス塗装面を除去しなくてはなりません。
安全性を欠くばかりでなく、性能を回復させるために、手間も費用も余分にかかってしまいます。

保守管理
利用者が靴底につけて持ち込む土砂やワックスがフロアを傷めます。土砂・ワックス類の持込防止には靴拭きマットの使用、土足厳禁、フロアシート利用、体育館専用シューズの使用が効果的です。
フローリングの破損・塗膜の磨耗等は早めに補修してください。
フロアシート使用後は滑りやすくなる場合があるので、モップやドレッシングオイルによる清掃を行ってください。